2006年04月13日

おばあちゃん

西の魔女が死んだ
梨木 香歩
4101253323

おばあちゃん、という言葉を頭の中にぼんやり思い浮かべるとそれだけで胸が「きゅう」と痛くなってくる。私はひとりっ子で、おばあちゃんっ子で、そうしておばあちゃんに捨てられた子だ。うちのおばあちゃんは80を過ぎても週に3日は飲みに出かけカラオケをからからと歌い、俳句だ俳画だ習字だと忙しそうに自転車を乗り回しているけれど、時折うちにやってきてはベランダの秩序を欠いた植木を眺めて「こんなに歪んでしもうて」と泣き出しそうな顔をする。おばあちゃんがいた頃、うちの家は、たしかにこんなに歪んではいなかった。

この物語に登場するおばあちゃんは本当にまるで魔女だ。傷ついたまいを癒し、守り、赦し、そうして正しい方向へ導いてやる。そうしてとてつもなく優しい。表面だけの優しさじゃない。お小遣いをくれるわけではないし、欲しいものを買ってくれるわけでもない。けれど一番大切な優しさをちゃんと知っている。

約束を忘れないこと。

おばあちゃんから届けられた「約束の答え」を読んで胸の「きゅう」が大騒ぎをした。

私のおばあちゃんは覚えてくれているだろうか。「こんなに歪んでしもうて」という言葉の裏でまだ、私を思ってくれているだろうか。

・・・個人的な感傷はさておき、こちら(http://mother-goose.moe-nifty.com/photos/botanical_album/index.html)の素晴らしい写真とあわせて読むとさらにステキ。


posted by nadja. at 21:45| Comment(0) | 小説*日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。