2008年12月06日

正義の人びと

カミュ全集〈5〉戒厳令・正義の人びと (1973年)

から『正義の人びと』を。ロープシン『蒼ざめた馬』と同じシチュエーションをもとにしたカミュの戯曲。革命とテロルをめぐる白熱した科白が続く。切迫したやりとりの息苦しさは本家以上か。

「死こそ、涙と血の世界に対する僕の最高の抗議になるだろう」
「もし僕が暴力に対する人間の抗議の高さに達しているならば、死が僕の行為を思想の純粋さによって飾ってくれるように」

人びとがとうに忘れ去ってしまった情熱。時代がぬるいからか、人心がさむいからか。とても古めかしいけれど、わたしはこの心優しきテロリストたちの葛藤を、とても愛おしいと思う。
posted by nadja. at 16:40| 小説*海外 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。