2008年07月17日

yes,anastasia.

貴婦人Aの蘇生 (朝日文庫)
小川 洋子
4022643552

貴婦人…貴婦人。その聞きなれない響きはなんとも小川洋子の作品世界にぴったりマッチしていて、ずっと読みたいと思っていた(洋館、というのもきわめて小川洋子的)。でも「A」がアナスタシアのAだとはまったく予想していなかった。

とてもみずみずしいひと夏の描写。終わりは少々唐突な感じもしたが、そんなに長続きしないであろうことがこの物語の成立条件だからそれでいいのだろう。『薬指の標本』の印象が強いからか、この人の作品は舞台をヨーロッパに置き換えたとしてもすんなりとなじむ。たとえばこの話がフランスやベルギー、ブルガリアやルーマニアの一地方都市での出来事とされても、きっとあんまり違和感はない。
posted by nadja. at 15:11| 小説*日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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